国産コピーモデルを考える〜yujiさん、TAKEさんコレクション

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この写真を一目見てコピーであると気付く人も多いと思います。Richがデビューしてすぐに、日本でも人気がでるのですが、ハンドメイド、超高級だった当時のRichを手中におさめるのはまさにリッチな人に限られていました。そんな中で、当時の国産メーカーはこぞってコピーモデルを発表しました。P、F、G、K等のロゴがついたものです。当時のコピーは安いものでも定価10万円、高いもので18万円もしていました。それでも本物を買うことを考えると1/3以下の値段でした。

当時の私にはコピーすら買うことができなかったのですが、正直言ってこれだけ大量 の国産コピーを所有されている方がおられるとは思いませんでした。これは全てyujiさんのコレクションです。本物との比較をロゴなしで行ってどのような違いがあるかを見てみましょう。なお、これらはカタログに掲載されていないモデルのようです。

まず、メープルのイーグル。ストライプの幅がかなり狭いです。これはAの特徴です。ポジションマークもドットになっています。型番EG-1400。当時のコピーはハードウェアは本物と同じものが多く使われています。

バックの画像ではバックパネル形状の違い、ヒール処理の違いに気付きます。ストライプはウォルナット。

これも同じくP。EG-1200。マホガニーのサンバーストモデル。

ストライプがない分、本物に近い木取りに見えます。

さあ、どこのでしょう?答えはFです。

パネル形状は本物に近いですが、ヒール形状がちょっと違う感じがします。

これがウワサのイーグルスペシャル!!!これもFです。このコア材、凄すぎですね。本物のスペシャルも希少ですが、コピーのスペシャルなんて100本はないでしょう。。

このパネル形状はオリジナルを再現しているかどうかはわかりません。umeさんのは普通 のを大きくした感じですが、FのEagle Bassは本物を意識しているので、もしかしたらこのような形状の元もモデルがあったのかもしれません。こちらもベース同様ヒール形状が違うような気がします。しかし凄い木目。。。

GのBB-1800。これなんてそっくりですね。ゴム足がありませんが。

バックパネルまで忠実に再現しています。これには参った。これは本当にそっくりですね。

これはB.C.Ricoですが、未塗装で購入されてワインレッド、ストライプを入れてもらったそうです。

この他にもまだあるそうなので、このページは適宜更新されます。
お金がなくて本物が買えなかった時代にそれでも高価なコピーモデルの登場。
ここまでそっくりに作ってしまう当時の国産ギターメーカーの技術と文化 、勢いを垣間見た思いがします。 今では訴えられるかも知れません。まさに雁作のためのデータベースになってしまう気もしますが、比較のための資料としては大変貴重なものであると考えます。

2001/11/6 updated.アリアのマホ追加です。これはカタログに掲載されているEG-1200です。ネックは3ピース(謎のシーガルと同じ)です。

こちらはグレコの型番不明のマホイーグルです。

カタログ(アリアフェルフェル2

さて、ここからはTAKEさん提供のフェルのビッチBG-180です。これは78年製のものがモデルになっている思われます。82年のカタログに掲載されているものと同じです。エッジの尖り具合が本物と異なるそうです。