File Number 72 Seagull2 76167(masaaさん提供)

さて、今回紹介するのはレアなSeagull2である。これはおそらく日本で最初にB.C.Richをプロとして使用したであろう水谷公生氏の所有していたものらしい。業界通 のmasaaさんがそのルートで入手されたものなので、信頼度は高いと思われる。そもそもSeagull2自体、数が非常に少ないのでそれを使用していた人は限られている。

Seagull2はブリッジ的なモデルであるため、その仕様にも試行錯誤の痕が伺える。同じ時期でもそれまでのSeagull、その後のEagleのそれぞれの仕様が入り乱れている。

ほどよく褪色したヘッドベニア。風格十分。

ペグは150から102に変更されている。 File No.54のSeagull2とは13番違いのシリアルなので、同じロットでまとめて製造されたことも考えられる。

基本的な材の構成はSeagullを踏襲している。色合いもSeagullを連想させる。

ピックアップキャビティはエスカッションの面位 置ではみだしている。75シリアルでもオリジナルでギルドではなくディマジオを使用しているモデルもあるのでエスカッション寸法がどちらで計算されていたか疑問。

ピックアップはその後のEagleの標準となる構成。但し当時の仕様ではフロントもSDのものが多い。白いエスカッションは75シリアルのシーガルでも採用されている。

Seagull2からトグルスイッチの位置が変更されている。Seagull2のバリエーションとしてSeagull Jr.と呼ばれているモデルがあるが、違いとしてはブリッジがバーテールピース、ピックガード無し等が確認されている。

なんだこれは?珍しい青ピン!オリジナルかどうかは不明。ノブは秋葉ノブ、メタルノブに交換されている。

ヒールやストラップピンの位置はNo.54と同じ。

ジャックプレートは破損しているがオリジナル。

このエボニーにバインディングありのSupreme仕様にダイヤインレイははじめての仕様。これにはシーガルのスノーフレークインレイを変更する際の実験的な意味合いが大きい。