今回紹介するのはなんと、実際に伊勢正三氏が所有していたというコアのイーグルである。B.C.Richはどちらかというとロックのイメージが強いブランドであるが、70年代から80年代前半の日本の音楽シーンにはロックに限らず様々なジャンルのミュージシャンに愛用されていた。 特に歌謡曲はあなどれなく、実際にテレビで見たインパクトが忘れられずに現在までファンになっている方は管理者含め多いだろう。伊勢正三氏はかぐや姫から風を経由してソロ活動に至るまで、シーガル、イーグルをレコーディング、ステージに多用している。特にセンターが黒く塗装されたメープルのイーグルは御存知の方も多いと思う。そんなミュージシャン愛用の逸品が読者のもとに集まり出したのもマニアがこれだけ集結すれば当然の流れかもしれない。これからもそんな逸品がどんどん発掘されることに期待したい。

今回の77年製と思われる個体は過渡期の仕様のためタップは二個で赤ピンスイッチ仕様である。

エスカッションは購入時に黒から白に交換。ノブは秋葉タイプに交換されている。塗装はリフィニッシュであり現在ほぼ無傷の状態。非常に薄い塗装のため鳴りは大変良好とのこと。

ネックは非常に細くボディも軽量。ヘッドの継ぎ木は上部にあり、横から見ると継ぎ木部の体積は結構大きい。

交換したエスカッションを上にのせたところ。ケースはグレコ製。

ケースは型抜されており、内張の色は79年頃のグレコに多く使われているもの。

バックの杢目を見ると白く飛んでいる部分がよくわかる。一弦側のカッタウェイ部の杢目も素晴らしい。