File No. 51 Mockingbird Bass 86952(shin1さん提供)

Vintage FileにはGuitarの割合が殆どでありますが、Bassのオーナーの皆様からも最近情報が多数寄せられるようになり嬉しい次第です。

今回紹介するのはVintage Fileでは初めての5ピースコアのモッキンバードベースである。最初のモッキンバードは76年に製造されたが、それはショートスケールのベースであった。(Guitar Graphic Vol.2より) 殆どみることのないショートスケールベースがオリジナルモッキンバードの起源であったことが興味深い。

モッキンバードベースもイーグル、シーガルと同様、極初期のモデルにはHi-Aピックアップx2、インレイはダイヤを大きくしたものを二個ずらして配置、タップは一つ、という仕様になっていたが仕様変更によりお馴染みのスタイルが確立されていく。76年ものでも後期型になるとポジションマークの仕様は通 常のダイヤ、クラウドに変更されているため、余談ではあるがビッチベースに関してはこの極初期仕様はないと思われる。

イーグルもそうであるが、モッキンバードベースについても、ギターの縮尺をそのまま変えたような絶妙なボディデザインである。プレベ、ジャズベはあってもストラトベースはないのに、Richはギターとベースのラインを一致させている。

86シリアルに多いブラスロッドカバー。ペグの配置も中心に寄ったまとまりの良いもの。

継ぎ木はペグの穴より上部にされている。86シリアルにはギターについてはシャーラーのペグが多く使用されているが、このベースにも採用されている。

ヒールの形状もギターと殆ど同じ。これだけ見てギターと区別 が付くだろうか?

リッチには割りと多いナットまわりの塗装割れ。ナットの上から塗装されて出荷されているため、ナット交換時に塗装にひびが入りやすい。木部には影響がない。

パネルのネジも同じ本数。ストラップロックの位 置はウイング裏でオリジナルのまま。ギターに比べロングスケールのベースは重量 バランスがヘッド寄りになる傾向が更に強くなる。

ブリッジはB.C.Richオリジナルのブラス製。ギター同様年代的にBadassから自社製に変更されている。但し75年製位 のシーガルベースにもBadassではないこれに似たブリッジが付いていた。 ノブやスイッチはギターと同じものが使用されている。フィンガーレストは後付けされている。ピックアップはDiMarzio P typex2。

また、ベースの生鳴りについては、ブリッジやペグの固定のされ方によって大きく変わるようである。

ジャックプレートはオリジナルだがその上にノイトリックのロックタイプジャックが装着されている。ボディとストラップの間にシールドを挟む固定方法はストラップロックの場合隙間が大きくなるためシールドが固定されにくくなる。

リアピックアップは底にスペーサーを詰めて目一杯上げてある。

仕込み角は標準的仕様。

86xxxでは標準的な黒い内ばりの角ケース。ベースの場合ロングスケールであるため、このケースの構造はネックに対して負担をかけるように思える。

継ぎ木は斜めにヘッド裏にわずかにされているのが確認できる。

さすがにヘッドの厚さはギターに比べて厚い。アングルは標準的か。

ヒールは美しい。

杢目はプレーンなコアの杢目。ややフレームが入っている。

shin1さんコレクション。さり気なくVOXが。

 


Vintage B.C.Rich Maniacs!
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