File Number 118 Bich 6 All KOA 88290 (TAKUさん提供)

さて、今回紹介するのはとても珍しい、84年製6弦ビッチのオールコア仕様である。たまにオールマホガニー仕様をオールコアと楽器屋でも間違えてしまうことがあるが、この個体は誰が見ても明らかにコアとわかる木目である。ちなみに吉田拓郎氏が6弦ビッチを弾いている写真の個体はオールマホでイーグルタイプの回路である。このビッチはTAKU さんが五年前に購入されたものであるが、前オーナーも含めとても愛されていたことが見てすぐにわかる外観である。ボディに大きな傷はないが、ブリッジのゴールドカラーはかなり落ちている。エスカッションとピックアップの色があっていないため、ピックアップは交換(リアもSD ではない)されていると思われるが、更にリアエスカッションも背の高いものなのでこれも交換かもしれない。ノブもおそらくダメージによる交換であろう。いずれにしても、ボディの割にパーツ損傷が大きいということは、大切に扱われながら、かなり弾き込まれた証拠である。

ペグは102Cが搭載されている。この時期はシャーラーとグローバーが混在しているが、ビッチに102Cはあまり見かけない。109Cと102Cはネジ穴が同じなので、もしかしたら元は109Cだったのかも知れない。特徴的なコアの木目がよくわかる。
なお、ボディ形状はケーラー搭載を考慮され副弦用ペグがつく位置の傾斜がなだらかになった後期型である。

回路は標準的なビッチ仕様。リアはSuper Distortion以外(PAF?)に交換されていると思われる。

Rロゴは突起のあるタイプ。ロッドカバーはオリジナル。

背面の杢が美しい、こちらの方がよりコアの特徴を表している。

 

ペグのキャップはつるつるなので102C。ぐりぐりバックだと108Cになる。シリアルから84年2月製であることがわかる。

バックパネルに傷が入っているがよく見るとパネル自体が交換されている。オリジナルは2プライであるが、これはそれから型取りされて復元された1プライである。ストラップボタンもノンロックタイプに交換されている。

初期型と比べ若干ヒールの形状が変更されている。これ以降更に強度重視の形状に変更されていくことになる。

ジャックプレートは壊れやすいため交換されているのはよくあることだが、キャビティ内部はかなり手が入っている。通常であれば、この年代であれば金属板が敷いてあり、それを介してポット類が装着されているだけであるが、この個体は絶縁塗料によるシールド処理が施されている。コンデンサ類も色が違うので交換されているかもしれない。

使い込まれたQuadmatic Bridge。

PAT APPL'D FOR の位置が初期型と異なる。


Vintage B.C.Rich Maniacs!
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