File No. 48 Bich 6

2002年第一弾! 本年も宜しくお願い致します。

2001年は50本のVintage B.C.Richを紹介してきましたが、2002年元旦からVintage Fileは更新して行きます!今年は100本達成なるか?皆さん、どんどん情報提供お願い致します(^^)

さて、その第一弾を飾るのは、なんとシリアルナンバーが一桁。BICH 6 MADE IN U.S.A と刻印のあるビッチである。通常のアメリカンハンドメイドは五桁または六桁の数字でシリアルナンバーが刻印されているのであるが、ビッチの極初期モデルに関してはこのように数字一桁、二桁で表されているものが確認されている。ビッチのデビュー年についてはGuitar Graphic Vol2によれば1976/10となっている。この個体のシリアルの意味するところは、ずばりファーストロットのものということである。世の中に出た最初のビッチのうちの一本である。ジョー・ペリーに渡った赤いビッチと同じ日に同じ製造ラインに乗っていたのである。もし、ジョーが赤ではなくナチュラルを選んでいたなら、この個体がジョーのトレードマークになっていたかもしれない。また、この個体には赤ピンのスイッチが採用されているが、二桁シリアルものは後期タイプのスイッチになっていることから、1976年製のビッチは10本程度、ファーストロットのみと考えられる。さらに状態もニアミント(人によってはミントというかも)という滅多にお目にかかれない極上品である。

コントロールはブースターの配線がいじられていたためもとに戻した。スイッチ類はオリジナル。頭の赤い赤ピンスイッチが全てのミニスイッチに採用されている。

ピックアップは両方ともSuper Distortion。エスカッションは黒。76年モデルに良く見られる組み合わせである。エスカッションはフロント用。ストライプがないのがビッチの標準仕様であるが、80年頃からストライプの入ったものも見られるようになる。

そして、極初期モデルの特徴であるダイヤインレイ。ビッチの後期モデルは殆どがクラウドインレイにハカランダ指板の組み合わせとなる。ダイヤインレイのビッチは77年までがオリジナルの仕様と考えられる。また78XXXのビッチベースの存在が確認されているため、二桁シリアルはダイヤインレイ限定かもしれない。

副弦用のボールエンド側のヘッドベニアにはブラスのブッシュが埋め込まれている。後年のVintageはこれがないが近年ものは復活している。

ブラスナットは形状的にはオリジナルのようであるが、交換されているかもしれない。

ハードケースはジャックのあたる部分がほころびている。

仕込み角は標準的であるが殆ど弾かれていないのにフレットの背はかなり低め。

ブリッジは少し前に傾いてきている。

ストリングガイドは78年まではネジ三本が標準。

副弦用ペグの加工部。

ヒールからホーンのエッジ形状は80年代と仕上げが異なっているようである。バックパネルは先の丸いタイプ。

ストラップロックはジムダンロップ製。杢目は素直なプレーン。

ヘッド裏にはブッシュが仕込まれていない。近年ものはブッシュが仕込まれている。76年製のモッキン等にはオールドインペリアルが採用されているが、これは普通 のインペリアル。

ブッシュのアップ。

そしてこれが問題のシリアルナンバーである。

ジャックプレートの形状も後期タイプに比べエッジの処理が異なっている。

ゴム足の付いているカット部分は塗装されている。

 

ロゴのアップ。この埋め込み処理はハンドメイドならでは。

継ぎ木は耳にされている。


Vintage B.C.Rich Maniacs!
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