今回はVintage Fileではすでに3本目になる77シリアルのEagle Mahoganyを紹介する。 この個体も他の77シリアルマホガニー同様、タップスイッチが一つ、赤い頭のスイッチ、ロックピンなし、ドットインレイ、フロント、リア共DiMarzio Super Distortion(Dual Sound) 、エスカッションは黒といった特徴を持っているが、ストラップピンの位 置がホーンの裏ではなく先になっている点が異なっている。おそらくデビュー年である76年製であると思われるが、塗装が後年と比べ明らかに異なっている。磨いてもピカピカにはならない、塗膜が柔らかい、クラックが入っている、等の点で異なる。 |
ヘッドストックは一般的なVintage仕様であるが、ロッドカバーが全体に短い。 |
この年代ならではの贅沢な木目のハカランダ指板。ドットインレイでもマザーオブパールである。 |
よく見ると、ノブの配列が全体に斜めになっているのがおわかりであろうか。 |
経年変化で樹脂が変色したピックアップ。 |
ボディサイドは結構傷んでいる。ジャックプレートは交換されているが、もとの穴はうめられている。 |
ヒールはやはり美しい。現行モデルはネック根元が盛り上がった形に変更されている。強度を考慮したのであろうか。 |
ネックとヘッドの境目にクラックが入っている。 |
シリアルの下にMADE IN U.S.Aの刻印があるのも他の77マホガニーと同じ。 |
実は回路は2Volume 1Toneに改造されており、スイッチ類は配線されていない。ここまで潔く改造されていると、このままでもいいか、と思ってしまう仕上がり。もとに戻すには、リアのピックアップ配線、バリトーン、ブースターを元に戻す必要がある。それ程困難な作業ではない。 |
復元した結果。 |
実はホーンの形状も後年のモデルと異なっている。つのが内側にまがっているのおわかりであろうか。後年のものは外側に開いている。 |
ネックの仕込み角は標準からやや深め。エスカッションは両方ともリア用である。 |