今回のSeagullはマットフィニッシュ、バインディングなし、ピックガードなし、インレイの配置はダイヤに近いもの、という比較的レアと思われる75年製である。Seagullの製造年数はレギュラーラインもので4年間、76年以降はスポットでごく少量 80年近くまで製造された。その間には様々な木、回路、塗装のバリエーションが世にでている。ハンドメイド故、そのカスタム性 から一本一本個性的なものに仕上がっている。 ただし、このマットはリフィニッシュであり、元は青であったことが後に判明した。マットはオイル仕様。なお、元の青もオリジナルではない可能性があり、真偽の程は定かではない。 2/Oct/2002のちにこれはSeagull Jr.であることが判明。Seagull Jr.とは、フルエレクトロニクスでなく、ピックガード、バインディングなしのごく少数生産されたモデルである。 |
ヘッドもマットというか無塗装。ロッドカバーは幅広の後年に多いタイプ。ペグはグローバー102Cであったが109Cに交換。オールドインペリアルのネジ穴はないため、これはオリジナル。 |
分かりづらいがインレイの上も無塗装のため、埋め込み痕がそのまま残っている。 |
ボディはスリーピースマホガニーと思われるが、センター材の色がウイングに比べかなり濃い。これは偶然ではなく意図的に材を変えてあるもの。これと同仕様のものは少なくとも一本存在する。 |
アーチのアールはNo.1と比較してかなり緩くなっている。さらに、カバーの落とし込み加工はされていない。 |
ヘッド裏にはシリアルナンバーが刻印されている。こちらもほぼ無塗装のマット仕上げのため、シリアル打刻のエッジが立っている。 |
コントロールは、ブースター、フェイズ、タップ(フロント、リア)、マスターボリューム、ブースターボリューム、マスタートーン。スイッチ三つはオリジナルの赤い頭のもの。ノブはオリジナル。これはもともと回路が滅茶苦茶にされた状態で購入したため、全部自分で配線し直した。ちょっと恥ずかしいのでキャビティの写 真は掲載しない。ブースターはフェルナンデスのRB-3000が付けてあったが、後に自作のオリジナルに変更した。 |
リアのピックアップはギルドのS-60から移植したもの。そのため、エスカッションごと向きを変えて付けてある。4芯シールド改造もおこなってある。 |
なぜかボディエンドが抉られている。打痕隠しか?木の材質が異なることも確認できる。 |
ボディバックも同様にえぐりあり。目止めのはがれも確認できる。 |
ウェブで見つけた同仕様のSeagull。マットフィニッシュがオリジナルでもあることが確認できる。 |
スノーフレークインレイなのに配置はダイヤに近い。またバインディングもない。これの変型がダイヤインレイに発展したと考えられる。 |