シリアルがないのは本物の証拠!(但し全てではないよw シリアルがシールのアジア製もあります)Vintage Fileでいつも話題になる五桁のシリアルナンバー。これはU.S Handmadeの証しであるが、何点かシリアルがない個体が存在している。にせものなのか?コピーなのか?と心配になるものであるが、まず国産、韓国製、のB.C.Rich及びコピーに関しては別 のシリアルが入っているためシリアルがない、ということはない。次ににせものを考えた場合、パッと見の完成度をここまで近づけた場合本物を買う方が安上がりなので、あえてにせものをつくる必要はないだろう。過去にもシーガルでヘッド裏にシリアルがないものが二点あったが、いずれも70年代である。イーグルのデビューが76年なのでこれもその頃の個体であると考えられる。では細部を考察していこう。 まず最初に、上の写真のカッタウェイを見て頂きたい。面 取りの形状が76年以降のものと違うことがわかるだろうか。この面取りは今までの資料では76年以前のものに見られる特徴である。77XXXのマホイーグル、シリアルのないシーガル等と同じシェイプだ。 |
エスカッションは黒から白に交換されている。Super Distortion x2と黒のエスカッションの組み合わせは76年に多い仕様である。 |
ここが判断の迷う赤ピンなのにタップが二個ある仕様。76年製でタップが二個のものがあったかどうかが断定できない。78XXXにも同様の仕様があるため76~77年頃にこの組み合わせがあったと思われる。ただし、フェイズの位 置が少し不自然なように見える。間隔が均等でない。後付けだろうか?しかし、もし後付けならば配置自体が変である。タップが一個のものはもっと角度が急な配置になっているのである。 |
そして問題のヘッド裏にはシリアルが存在しない。 |
ロゴは尖りロゴ。3点止め。標準的な70's仕様。ヘッドベニアの杢目が美しい。 |
バックパネルは交換されている。が、大きさから判断してタップが一個のものと同じ小ぶりのもの。つまり、タップ一個用のキャビティにタップが二個入っていることになる。これは間違いなく過渡期の仕様。76~77への移行で行われた作業のはず。そうなるとプロトタイプになるのだろうか?なのでシリアルがない。。。と?? |
そしてこれが回路部。結構すっきりしている。配線材も後年のものと違っている。小さいブースター基板、直付けのバリトーンコンデンサ、むき出しのコイルそしてオーディオポット。全てにおいて76年頃の仕様である。 |
ピックアップキャビティおよびピックアップ。シリアルらしきものはない。 |
風格のあるホンモノ!! |
Hanaさんのとおなじジュラルミン製ケース。ここまで見てきてこれがにせものと言う方はいないであろう。これは76~77にかけての移行期の個体、またはその試作品と管理者は判断するが皆さんはどう考えるだろうか? |
Vintage B.C.Rich Maniacs!
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