File Number 99 Warlock Bass No S/N(Dog-Magさん提供)

今回紹介するのは特注の大理石カラーに塗装されたWorlock Bassである。Hard Rock/Heavy Metal の顧客に支えられた80年代のB.C.Richでは当時のL.A.Metalブームでの他のメーカーと同様、派手なカスタムペイントが流行していた。 これは海外のオークションで落札したものであるが、ある有名なミュージシャンの特注品らしいということで出品されていた。ピックアップからヘッドまで大理石模様の徹底したフィニッシュである。Warlock自体は大変有名なモデルであるが、オリジナルハンドメイドの80年代のU.S モノは実は非常に数が少ない。その数少ない本物の中のOne of a kindであるこのモデルの詳細を見ていこう。

Warlockに共通するボディの厚みが良く分かる。ヒール形状も他のWarlock同様である。バックパネルは師匠のギターと同形状。

コントロール類はバリトーンのないフルエレクトロニクス仕様であるが、実はPUがEMGのようで、配線はバイパスされている。バリトーンがないのはワーロックの特徴。

ピックアップは側面まで塗装されている。

このベースの謎はこれがリフィニッシュかどうかである。この塗装は一見してピックアップまで含めて同じデザインの中で塗装されている。しかし回路のスイッチはバイパスされており、EMGにあわせてそれようの電池も内蔵されている。しかしヘッド裏にはシリアルがない。バックは黒い塗装なのでリフィニッシュとは思えないのだ。それにこの年代のシリアルは比較的深く刻印されているため、再塗装しても消えないのである。やはり特注のように思える。

インレイはダイヤ。

オリジナルワーロックの実に絶妙なバランスのボディシェイプ。インポートや近年ものはシェイプが異なっている。

ヘッドはRロゴ埋め込み後に塗装されており、ロッド周辺もしっかり塗装されている。塗装はボディトップも含め非常に丁寧かつ綺麗に仕上げられている。

シリアルはない。ぺグもヘッドに色が合わせてある

このロッドカバーは85年以降のものであろう。

キャビティのブラスシールドも80年代中期以降の仕様。スイッチはバイパスされているが、各アクティブPU用に9V電池が二個入っている。

ワーロックはボディが厚いのでスポンジで電池の暴れを抑えることができる。

ピックアップは明らかにEMGに交換されているようであるが、果 たしてカバーとトップの塗装はどういう経緯であろうか?カバーだけディマジオに被せるように特注されたのを交換したか、後で色を合わせてEMGを塗装したか?


Vintage B.C.Rich Maniacs!
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